レマハノート

しくじりや やらかした事

初恋のあけみちゃんに告白したら

 

 

小学校の同級生で行う同窓会の案内ハガキが届きました。

あの娘どうしているんだろう?

あの娘の事が一番に浮かびました

僕の初恋の娘です。

あれは小学校3年生の時でした。

僕が中耳炎の治療で耳鼻科に行くと、待合室に同級生の女子が待っていました。

あけみちゃんという活発な女子です。

あけみちゃんが呼ばれて診察室に入って行きました。

次に僕も呼ばれて診察室に入ると、診察室の長椅子にあけみちゃんがうつ伏せに寝かされていました。

僕が入ったのに気付いたあけみちゃんが恥ずかしそうにこちらを見ました。

すると看護婦さんが注射器を持って来て「おしりに打つからじっとしといてね!」と言うや否やあけみちゃんのスカートを捲り上げたと思うとパンツに手を掛けたんです。

「いけん」とあけみちゃんが看護婦さんに言いながらこちらを見ました。

そして看護婦さんがパンツをずらしました。

朱美ちゃんの丸いお尻があらわになりました。

僕の方をチラッと見たあけみちゃんの顔は真っ赤になっていて「見たらいけん!」と言いました。

でも僕は目をそらす事なくガン見していました。

小学生の僕にとってはあまりにも刺激的な光景だったんです。

お尻を隠そうとしたあけみちゃんの左手を看護婦さんが払いよけて注射器をあけみちゃんのおしりに刺しました。

注射がおわると急いでパンツを上げて起き上がってあけみちゃんは診察室を出て行きました。

僕の診療も終わってバス停に行くと、あけみちゃんがバスを待っていました。

僕に向かってあけみちゃんが「今日の事誰にも言わんといてな」とうつむき気味で恥ずかしそうに囁きました。

その時胸がキュンとしたけど、それが何なのかわかりませんでした。

その日から寝ても覚めても僕の頭の中はあけみちゃんで一杯になりました。

それから何事も無く、時が流れて中学2年生になりました。

あけみちゃんは僕の隣のクラスの一番前の席が定位置でした。

あけみちゃんに渡そうと思って買っていたペンダントを握りしめて、昼休みにあけみちゃんのクラスへ行きました。

案の定あけみちゃんは一番前の席で皆んなと賑やかに話をしていました。

そこへ僕が突撃しました。

「あけみちゃん、ちょっとええか?」と話しかけると「ええよ〜!何?」と笑顔で応えてくれました。

僕が「えっとな〜、あけみちゃんはたまごの黄身と白身のどっちが好きなん?」と聞くと

あけみちゃんは「私は黄身が好き!」と答えてくれました。

間髪入れずに僕が「良かった、僕も君が好きなんじゃ、これあげる」と言って買っていたペンダントを渡しました。

あけみちゃんはびっくりした顔をしていました。

授業終わって帰り道、あけみちゃんと同じスクールバスで同じバス停で降りました。

照れ臭いのであけみちゃんの顔をチラッと見て反対の方向の僕の家に向かって歩き始めた時

「レマハ君!」とあけみちゃんから呼ばれました。

やったぜ!今度はあけみちゃんから僕に愛の告白があるかもしれないぞ!とワクワクしながら振り向きました。

「ごめん、これ、いらんわ〜、かえす」とあけみちゃんがペンダントを差し出しました。

ガーンという音が頭の中で鳴り響きました。

「あっそう」と僕は半笑いの顔で受け取りました。

しょんぼりと背中を丸めて家に向かって歩きました。

「あ〜あ」とため息をつきながら失恋という文字が頭の中で膨らんでいきました。

それから随分と時は流れました。

20才になり成人式に出席しました。

二次会で同級生と昔話に花が咲いてワイワイ賑やかに楽しく飲んで騒いでいました。

そうしていると同級生のあけみちゃんが僕を見つけて隣にやって来ました。

「レマハ君、久しぶり〜、元気だったん?最近どうしよん?」と話しかけて来ました。

色んな話で盛り上がって宴会も終わろうとした時、何故かあけみちゃんから「私、色々あったんよ〜、やっぱりレマハ君が良かったわ、今更だけどレマハ君付き合ってくれない?」と告白されたんです。

凄く嬉しかったです。でもその時は僕にも彼女が出来ていたのでそれを伝えてお断りしました。

あれから40年経ちました。

あけみちゃん、どうしているんだろう?と同窓会の招待状を見ながらあの頃の事を思い返しています。