たしか僕が19歳だったと思う。
35万円で手に入れたモスグリーンのブルーバードSSS通称510を当時流行りのシャコタン、鉄チンワイドホイル、小径ハンドル、グリルを艶消しブラック、フェンダーミラー穴を塞いで、メッキのドアミラーを両面テープで貼付けて、越に行っていました。
男女2名ずつの4人で僕の510で岡山から大阪に出掛ける事になりました。
国道2号線を走行中、社内はわいわい賑やかで運転している僕もやたらと楽しくて調子に乗ってどんどんアクセルを踏み込んでいました。
姫路を過ぎた頃マフラーの爆音が近づいて来ました
ブォー!ブォー!ブォー!ブォー!
やかましい音がするな〜と思っているといつの間にか僕の右側車線が多数の暴走族の車で一杯になっていました。
後ろの席から女の子たちが「レマハ君こわい!」と叫ぶから僕は「せわーあるもんか!大丈夫じゃーまかしとけ!」と答えたんだけど、内心これから何が起こってどうなるんだろうか?と不安でハンドルを握る手が震えていました。
その時隣を並走している車の助手席から身を乗り出して来た眉毛を剃ってパンチパーマの少年が僕の方を指差して「窓を開け〜や!」と叫ぶので仕方なく窓を開けて
「なんや〜?」と少し強がって関西弁風で聞くと
「おめーらーどこへ行っとんや?」と聞いて来たので「大阪や〜!」と答えたら
「ほな着いてこいや〜!」と言って数十台の車が僕らの車の前に行きました
「よっしゃ〜わかった!」と答えて着いていきました。
前と右と後ろを暴走族で囲まれての走行です。
10分程走った時前方に左に降りる側道が見えたので
すかさずハンドルを左に切って側道へ入りました
案の定暴走族は一台残らずそのまま本線を大阪方面へ走って行きました
やったぞ!とホットしました
「どうなら!振り切ったで!」
得意満面で言うと車内は歓声で包まれました
あれは何だったんだろう?
僕らに声を掛けて来たのは?
おちょくられたんだろうか?
いずれにせよ無事に大阪へ着く事が出来、翌日大阪城見物、夜はディスコ3件ハシゴ、3件目のディスコではお客さんどうしの殴り合いの喧嘩が始まって
さすが大阪!皆んなの勢いが凄いで!
大阪の暑い夜を満喫しました
45年前の楽しかった記憶が蘇って来ました